漫画家を目指していて、どうやって漫画を描いていけばいいのか?描いた後はどうしたらいいのか?
そんなお悩み持った初心者の方に、漫画制作歴15年以上、大手出版社3社で担当付いていて現在toBメインで漫画のお仕事をさせて頂いている著者が漫画の描き方について徹底的に解説をしていきます。
漫画の描き方を一から解説しますので、初心者の方でも分かりやすいと思います。是非参考にしてみて下さいね。
また描いた後の持ち込みやSNSを使った運用など、一歩踏み込んだ部分も解説していきますので、そちらも併せてご覧ください。
漫画の描き方(マインド・ツール編)
まずは漫画を描くにあたり必要なマインドとツールのご紹介を致します。
漫画を描くにあたり、制作手順も重要ですがこの二つ目とても重要な部分なので、書いておきます。
漫画を描くに当たってのマインド
・絶対に漫画を描ききる
・下手でも全然OK
・見せる勇気を持つ
漫画を描くにあたってとても重要なマインドが上記となっております。
漫画は絶対に描ききる事が重要です。これは描ききる事で、全体を通したストーリーや作画のチェックができる為、次に繋げる事ができる為です。
そこから次回作へのクオリティ強化ができます。
悪いところを改善し次回作はよりパワーアップした作品が作れる訳です。
だからこそ描ききる事がとても大事です。
また下手でも全然OKです。最初は皆下手くそなのでそこは全然気にしなくて大丈夫です。重要なのは下手くそでもそこから上手くなる様に考え行動していく事です。
下手な時期は上手くなる時期に不可欠なのです。下手だからこそ上手くなるために行動するので、今下手でも全然気にしないでください。
最後に見せる勇気を持つ。です。
これは自分以外の感想を貰うという最強の改善ができる為です。もちろん良いことばかりではないですが、漫画という作品は人に見られて初めて漫画としての価値が付き、そこから進化してきます。
一生懸命作った漫画を見せて傷つきたくないというマインドではなく、漫画を育てる。というマインドでどんどん作品を見せていきましょう。
漫画を描く時に使うツール
漫画を描く時に使うツールをご紹介致します。
現在はアナログとデジタル両方あるので、その二つをご紹介致します。
漫画を描くツール(アナログ)
・原稿用紙
・シャーペン鉛筆
・消しゴムねり消し
・軸ペンつけペン
・スクリーントーン(無くても描けます)
・インク
・定規
・マーカー
最低限これで漫画は描けます。大きな文房具屋さんで揃うと思います。
※世界堂さんにいけば完璧に揃います。
初心者セットもあります。大体揃っているのでとても便利です。
トレース台もあると便利です。こちらの商品や安価でおすすめ。台の高さ調整は漫画雑誌を後ろ寄りに2冊くらい重ねれば高さ調整できるので試してみて下さい。
漫画を描くツール(デジタル)
・iPad、Apple Pencil
・パソコン
・ペンタブ
・ディスプレイ
デジタルに関しては二つの漫画を描くツール構成があります。
「iPad・Apple Pencil」と「パソコン・ペンタブ」です。
どちらかを揃えれば漫画は描けます。それぞれのツールによって描く環境が若干変わりますが大体は一緒です。
両方使っての体感はiPad・Apple pencilだけでもゴリゴリ描けますし、初めの方はiPadで画面に直接描けるので描きやすいと感じます。
著者がiPad愛を書き殴っている記事もありますので、詳しく知りたい方は以下の記事をお読み下さい。
アナログとデジタルどっちが良いの?と思う方も多いと思います。
そこは結論の無いところですが、最初はお金をかけず描き上げる事の出来るアナログがおすすめです。
デジタルの利点は沢山ありますが、後々導入して活用していくことも出来ますので。後に導入することをおすすめします。
漫画の描き方(制作手順)
ここから漫画の制作手順をご紹介していきます。
少し複雑になってきますので、描く手順毎しっかり理解していきましょう。
①アイディア出し(テーマ)
まずはアイディア(テーマ)を出していく作業です。
漫画を描くにあたり、ここの動機が無いと進んでいかないので、しっかりじっくり考えて行きましょう。
アイディアを出すポイントをまとめます。
・自分が好きなもの
・自分が憧れているもの
・自分が体験したもの
・自分が伝えたいもの
・シンプルな妄想
とにかく自分が興味関心あるものをアイディアとして出しましょう。
ここは何でも良いので出すのが重要です。
それらをまとめて行きましょう。
まとめる方法は以下です。
・アイディアをとりあえず出す
・出したアイディアを紙に書き出す
・全部書き出す
出したアイディアを紙に書き出すのがポイントです。
紙はA4でも付箋でもOKです。
その書き出したアイディアをくっつけていくことで、アイディアが形になっていくこともあるので、書き出した紙は保管してまとめておきましょう。
それがあなたのアイディアの宝物になります。
書き出したアイディアの中から、これが描きたい!と思ったものをピックアップしてアイディアを形にしていきます。
それがキャラなのか、世界観なのか、道具なのか。きっとあなたが描きたい!と思うアイディアがあるはずです。
それが漫画のテーマになります。
ポイントは漫画の軸になる部分なので悩んでも良いので、自分が描きたい!と思えるものを出すこと、それが出ないなら描かない事も必要です(後で良いアイディアが出ると、作品を途中ですてる場合がある為)。
自分が真に描きたいと思うアイディアを出しましょう。
②プロット作成
プロットという単語を初めて聞く方も多いと思います。
プロットとは「漫画の設計図」です。
漫画の大筋の流れやキャラクターを先ほど出したアイディアから形にしていきます。それらをテキストベースでまとめていく作業です。
ここは不慣れな場合は最初大きく作っていくのがおすすめです。例えば
・キャラクター
・舞台
・ストーリーの流れ
・台詞
こうやってまずは大きく括り、それらの解像度を上げていく。
キャラクターなら「こんな感じのキャラ」からビジュアルや性格をどんどん深掘りしていき決めていく。
それ以外も同じです。
設計図としての役割があるので、ここでしっかり設計するとネームにしやすくなりますし、矛盾も生まれません。
ポイントとしては「複雑にしすぎない」事です。
最初の方はなるべくシンプルな構造で構築していくのをおすすめします。
そうする事で、プロットの矛盾が生まれにくくなるからです。
どうしてもアイディアが上手くまとまらない時は、別のアイディアに変更する事も一つの手です。
ネームにして作画まで走りきる事を考えると、ここでしっかりプロットを固めると、後々作り直したい!となりにくくなるのもポイントです。
更に詳しくプロット構築の解説していきます。
まずはキャラクターを作る
プロットもとい漫画を構築する際はとりあえずキャラクターを作り込む事を優先してください。
漫画は「キャラクターが命」と言われるほど重要な部分です。
どんなぶっ飛んだ物語も設定もキャラクターが作り込めていないとその威力を発揮できません。
どんな漫画でもキャラクターがとても魅力的に描かれています。これは漫画以外でも一緒です。
だからこそ先にキャラクターを作り込みます。
ただ難しく考える事もありません。
まず考えて欲しいのは以下の2点だけです。
・キャラクターの性格
・キャラクターのビジュアル です。
「性格」
キャラクターの性格。強気なのは弱気なのか、綺麗好きなのかガサツなのか。これらを決めて行きます。この性格がストーリーに絡みあうと面白さがぐんとますので、考えて作り込んでいきましょう。
色々な性格がストーリーに絡んでいくと思いますが、重要なのは主人公の「軸」です。
どんな性格であっても主人公を突き動かす・突き動かすであろう「軸」は必ず必要です。それが漫画の物語を推し進める動力になるからです。
いわば漫画のエンジン。
主人公の軸が漫画を走らせます。
なので軸はしっかり決めて、それに付随して性格を構築して行きましょう。
「正義感」が軸にあるけど、勇気が出せない主人公。その主人公が大好きな友達がいじめらている場面を見てどう動こくか。
正義感はあるけど勇気がない。そこに対して葛藤があり、今後を左右する。
このように軸があり漫画は展開していきます。
キャラクターの軸は頭がちぎれるほど考えましょう。
「ビジュアル」
キャラクターのビジュアル。キャラクターのビジュアルは一番力のはいる部分だと思います。
ここは自分の好みがかなり反映される所だと思います。それと正解も少ない部分なのかなと思います。
好まれるビジュアルはありますが、自分の漫画が映えたり面白くなるならどんなビジュアルでも良いと思います。
ですがもちろんポイントはあります。
それは「シルエットだけでそのキャラだとわかる事」です。
ルフィやナルト、悟空など、有名なキャラクターはシルエットだけでそのキャラクターだとわかります。
これはわかりやすさにも繋がりますし、印象にも残るのでなるべくシルエットだけでわかるようなビジュアルにする事をお勧めします。
しかしそれに囚われすぎて、本来描きたいビジュアルを強制的に曲げてしまうのは創作においてマイナスなので避けましょう。
そういった場合は「小物」でも印象付けが可能です。
「元気なキャラ」「オタクなキャラ」のようにパッと思い浮かぶ小物をつけてあげると印象がつきます。
あとはポーズもそれらに該当いたします。性格を表したポーズをつけることでビジュアルとして伝わる部分が増えます。
以上を意識してキャラクターの性格とビジュアルを作り込んで行きましょう。
舞台設定をする
プロットで舞台を設定していきます。
アイディア出しの時になんとなく舞台の構想は出ていると思います。
現代なのか未来なのか過去なのかファンタジーなのか。
ここで舞台設定をしていくポイントなのですが、「なるべく現代」がおすすめです。これは初めて漫画を作る人ほどです。
理由は「舞台設定を説明する」を大幅に削れるた為です。
舞台設定を説明する。とはそもそもどういったものなのか?
舞台設定を説明する目的は「誰が」「どこで」の「どこで」の部分の部分です。
漫画は舞台設定を説明しないと、そこにリアリティが生まれなくなります。
(物語が地に足つかない。と言うと分かりやすいでしょうか)
なので必ず舞台設定は漫画の冒頭で説明する訳ですが、これが「ファンタジー設定」になると事細かに説明しなければなりません(どこの世界でどこの国でどんな風土で情勢か。等)
これが現代だと読み手が生活している舞台なので、大幅に説明を省けます。
これはテキスト・ビジュアル両方に関してです。
なのでこの舞台設定を現代にすると、舞台説明に使うページが少なくなり、より他の部分にページを割くこと事ができます。
また舞台設定は漫画の冒頭(つかみ)で行うため、長々と舞台設定を見せると読者が飽きる可能性があるため、短く出来効果的に冒頭を見せれる。という利点もあります。
しかしここを意識しすぎて舞台設定はこうだ!というマインドになってしまうのは避けたいのであくまで「初心者の内」におすすめの設定方法です。
色々な舞台で伸び伸びと漫画を描く事が漫画の醍醐味でもあるので、舞台設定の説明の方法が自分の中で固まったら色々な設定で作ってみるのがおすすめです。
その中で自分の得意なものも出てくると思います。
ストーリーの流れを作る・セリフ入れ
次はストーリーの流れを作って行きます。
ここは結構みなさん頭を悩ます部分だと思います。
まずポイントとしては、ストーリーの要所要所を決めていく。
・冒頭。主人公・舞台の説明
・主人公にキッカケが起きる
・それらで変化(ネガティブ)が起こる
・その変化(ネガティブ)を解決する。その結果主人公に変化(ポジティブ)が見られる
・ラスト(余韻)
とストーリーの流れをおおまかで良いので要所として作って行きます。
ではその要所はどんなシーンなのか?を当て込んでいき、作り込んでいきます。
方法として頭の中にすでにあるならどんどん埋めて行き、断片的にあるなら付箋等で書き出し、並べ替えしながら組み立て行く。のがおすすめです。
ストーリーの大きな流れは「主人公が苦難を乗り越え成長して行く」が基本なので、それを念頭においてストーリーを組み立てて行きましょう。
【セリフ入れ】
ストーリーを作っていく上で欠かせないのがセリフ入れです。
セリフはただ登場人物が喋るだけのものではなく、そこに感情や性格が出てくるパーツです。
またセリフによってストーリーの方向性を誘導できたりととても重要な部分でもあります。
これをプロットの段階で入れ込んでいくことにより、ストーリーの進め方の接合性も取れますし、矛盾点も発見できます。
このセリフで感情を出しているのに、次のシーンでは全く別の行動をしていると「あれ?」と思いますよね。
そういった気づきも出てきます。
またセリフで登場人物の性格が出てくると、プロットにも色が乗ってくるので、ネームを作る時にスムーズに絵に乗せることも出来ます。
セリフ入れのポイントとしては「普段から会話・セリフに注目する」です。
普段の人との会話から性格や抑揚を見て、映画や小説のセリフから性格や抑揚を見る。そしてそれをストックしておくのをおすすめします。
この言い回しよかったなぁ。
このシーンのセリフでこんな効果があるのか。といった気付きが出たらメモでもなんでも良いのでストックしておきましょう。
それらが後のセリフ入れに大きく役立ちます。
以上でプロットの作成は終わりです。
またここに起承転結や三幕構成などのテクニックを入れ込む様になりますが、まずは簡単でもいいのでプロットを作り漫画を描き切りましょう。
漫画の描き方で重要なのは「完成」させる事なので。
③ネームを描く
プロットが完成したらネームを作って行きます。
ネームは「漫画の元」となります。
これは作画前提の解釈で認識しておいてください。
プロットは設計図でしたがネームは「漫画の元」です。
ストーリーを絵にしキャラクターを絵にし効果を絵にしセリフを入れて行きます。
とても大事な大事な工程なので、気合を入れて取り組んで行ってください。
ここでネームの作り方を紹介します。
・紙を用意する(デジタルではキャンパス)
・プロットからシーンを切り出す
・シーンに合わせてコマを割って絵とセリフを入れて行く
・これらをラストまで
以上がネームの作り方です。
そして最も重要なのが、「シーンに合わせてコマを割って絵とセリフ行く」です。
ここを細かく説明して行きます。
シーンに合わせてコマを割って行く、絵とセリフを入れて行く作業はいわば見慣れている漫画の絵を作る工程です。※ネーム段階で描き込む・描き込まない人がいますが、それはひとそれぞれです。
ここは同時進行で考えることをおすすめします。
・コマを割る
・登場人物を配置
・背景を配置
・セリフ(吹き出し)を配置
これらを同時進行で作って行きます。
ポイントは「キャラの配置」「セリフの位置」「背景の位置」です。
漫画はストーリーで展開して行くのですが、「絵的な制約」が存在します。
例えばセリフは右から左に読みます。
これは漫画の基本的な読み方のルールです。ここが映画ではありません。
なのでプロットで決めていたセリフを喋らせようとしたら、登場人物をそれらに合わせて配置しないといけません。※破る方法もあります。
なので、どこにキャラが居て、セリフの位置がどこにあって、背景を通してどんな場面なのかを見せなければいけません。
決してセリフや見せたいシーンの為に登場人物の位置がワープしていてはいけません。
そしてそのシーンをより効果的に見せるためにコマを割って登場人物を配置し、セリフを入れ背景を入れ込んでいきます。
これを全ページ分おこないます。
だからこそプロットが重要で、大事なシーン等を先に書き出すことによってネームにしやすくなります。
しかし漫画の描くのが初めての方はどうやって良いのかわからない方が多いと思うので、ネームを作るときの見せ方に関してポイントがあるので紹介していきます。
・シーン始まり、場面が変わったら遠くからのアングルで見せる。
・アップとロングのカメラアングルを使い分ける
・見せたいシーンは大ゴマで
・コマを細かくしすぎな
これらを意識してネームを作っていくと、場面場面に嵌め込みやすくなります。
上記は基礎的な表現方法ですが初心者の内はここだけ意識して組んでいくとスムーズに作っていける様になります。
難しい構図や見せ方をするとかっこよく見えるのですが、それらはもっと描き慣れてから表現するのがおすすめです。
ネームは漫画の面白さを絵的に表現するのを決定する部分なので、悩んでも苦しんでも良いものができるまで描き続けましょう。
④作画
漫画を描いて行く上で一番楽しみな部分の登場です。
作画にはアナログ・デジタルがありますが工程はほぼ一緒です。
【下書き】
原稿用紙(キャンバス)に鉛筆で下絵を描いて行きます。
ネームを元に絵を入れて行くのですが、下絵の上にペンで作画をするので制度高く下絵を入れて行くのがおすすめです。ポイントは下絵の時に「線の太さ」を意識すること、ペンで表現できる線を把握し、それに合わせて太さを調整することでペン入れしたあとの「線の違和感」を防げます
【ペン入れ】
下絵の上にペンを入れて行きます。
アナログではペンと枠線用マーカー・ホワイト等。(デジタルも同様)ペン入れのポイントはビビらずに線を引く。です。ペン入れはとても緊張するさぎょうですが、ストロークは思い切って引いた方が線が綺麗にかけます。またホワイトで修正する事を恐れないでください。線は生き物なので、勢いも大事なのです。
デジタルはこの部分が修正できるので、その分緊張度合いも低くなります。
また効果線・ベタ塗り等もここで入れて行きます。
ここに関しても若干はみ出しても全然OKです。
【下絵を消す・ホワイト修正】
ペン入れが終わったら下絵を消し・ホワイト修正を行なって行きます。
消しゴムで下絵を消し、効果線やベタではみ出した部分を消して行きましょう。※デジタルは下絵消すのがワンタッチ、ベタも消しゴム機能で消せるので楽です。
【セリフをいれる】
最後にセリフを入れて行きます。アナログでは鉛筆で、デジタルの場合は鉛筆かフォント機能で。
セリフはプロットで固めていると思いますが、はめ込んでみて「このシーンならもっとこう言わせたい」と出てくる場面もあります。その時はセリフを入れ替えてもOKです。
最高なセリフを入れて行きましょう。
【総チェック】
最後にチェックを入れて行きます。
ペン入れ忘れ、消し忘れ、セリフの入れ忘れないかをチェックして行きましょう。
結構抜けていたり、仕上げが出来ていない箇所が出てきますので、鷹の目ばりに隅々までチェックをしましょう。
以上が描き方の手順です。
長い長い戦いですが、漫画の描き方を把握しておく事で、頭が整理され漫画を形にしやすくなります。
もちろん一回で全部覚える必要はなく、何度も見返し、自分なりの改良を加えていき自分なりの漫画の描き方を構築するのもありです。
何度も言いますが漫画は描ききる事が重要なので、描ききる為の努力をしましょう。最後は気合いも大事です。
次は漫画を描いた後どうしたら良いのかについて書いていきます。
漫画を描いた後
漫画を描き終わったのはいいけど、その後どうしたらいいのか?
主に漫画を描いた後は「持ち込み」「SNS投稿」です。
ここに関しては、個人で楽しむ漫画創作という部分を除いています。
持ち込み
ここが漫画家を目指す人にはスタンダードではないでしょうか。
※今は多様な漫画家の在り方がありますが、そちらに関してはまた今度書きたいと思います。
自分が活躍したいと思う漫画出版社があると思いますので、そちらに持ち込みを行います。
昔から言われていますが、一つの出版社に拘るのもOKなのですが「漫画家」という部分を目指すなら、色々な出版社、漫画雑誌に持ち込みに行った方が良いです。
これには何点か理由があります。
・各出版社の「色」に合うか判断出来る
・各担当編集者さんの相性がある。
漫画家が描く創作は必ずしも、希望の出版社の色、編集者さんとの愛称が良いという訳ではありません。
ここで注意してほしいのは、漫画家は自分の漫画を否定してはいけない。です。
合わない出版社、編集者さんに自分の創作を否定されても、自分の軸の創作をブラしてはいけません。
これは「創作」の根源を破壊しかねないからです。ここを破壊してしますと何も描けなくなってしまいます。
漫画を描く最たる動機は「描きたい事を描く」それを人に届ける為に試行錯誤する。それが漫画家です。
決して出版社や編集者さんに全部を合わせる必要はありませんし、合わせても売れる保証はどこにもありません。
だからこそ、漫画家としての可能性を伸ばせる「場」を探して下さい。
持ち込みの流れですが
・雑誌の漫画投稿ページの電話番号、漫画雑誌の電話番号に電話をかける
・持ち込みしたい。と伝える。
・日程を決める
・当日出版社に行く※当日は30分前に行き、出版社の位置を把握しておくのをおすすめします。結構迷ったり、入り口探したりアワアワするので
・漫画を見てもらう
となっております。
必要な持ち物は漫画とメモ帳、筆記用具くらいで大丈夫です。
フィードバックを頂けるので、メモはとれる様にしておきましょう。
SNS投稿をする
漫画を描いたら、SNSに投稿するのも漫画家の活動になります。
また漫画投稿サイトもあり、様々な方に見てもらう事ができます。
しかしSNSでは画像の比率が変わってくるので、比率を確認して発信しましょう(比率合わないと見えにくい・画像が切れる等あるので注意が必要です)
漫画をコンスタントにしていく、ファンと獲得して行く事が可能です。
そこからスカウト。というお話も聞きます。
持ち込みをして、SNS投稿もする。
持ち込みだけする。SNS投稿だけにする。
ここは個人の自由だと思います。
しかしどうしたら良いのか迷ってしまう人もいると思うので、両方経験した身からの「メリット・デメリット」見解を書いていきたいと思います。
【持ち込み】
出版社の持ち込みのメリットは編集者さんという「見るプロ」からのフィードバックを頂ける事です。
ここに関しては個人で気づかない点がボロボロ出てきます。それをテクニックを交えて教えて頂けるので、改善点が浮き彫りになります。
個人だけでずっと作っていると、ここに気付きにくいので編集者さんのフィードバックはとても強力で魅力的なポイントです。
あと漫画が面白い・可能性を感じる。と判断してもらえたら、名刺を頂け以後マンツーマンで漫画を見続けてもらえる状態になります。そこから読み切り会議や・連載会議の道が始まるので、漫画雑誌で連載を目指すなら持ち込みが最適となっております。
逆にデメリットの部分は「精神的なダメージが大きい」です。
SNS投稿ではコメントとして作品の悪いところなど声があがるでしょうが、やはりプロから言われる言葉はとてつもなく重いです。
言うなれば「それではプロでは通じない」という視点からの言葉なので、漫画家を目指す人にはとても大きなダメージになります。
しかしここはプロの漫画家でも貰う部分なので、そんなに気にする必要もないと思います。しかし実際に言われるとダメージを受けるとは思うので、そこに対してのバリアが弱い人は注意が必要かもしれません。
【SNS投稿】
SNS投稿のメリットは「多くの人に見てもらえる」という点です。
漫画家は昔まで、漫画雑誌に載る、同人活動をする事でしか、多くの人に見てもらうことが出来ませんでした。そこに至るまでもとても難しかったのです。
しかしインターネットが普及し、誰もがスマホを持ちSNSを使う時代になりました。SNSの向こうには何千万人という人がいて、その方等に自分の漫画を見せる環境が整っています。
これはとても大きなメリットで、作家が作家として認知され、活躍できるプラットフォームがありそこで漫画家として活動出来る。という事です。
もう出版社を介さなくても「漫画家」になれる時代です。
SNSはその入り口となっています。
やはり多くの人に見てもらえるのは大きなメリットです。
ではSNSのデメリットとは?
SNSのデメリットはフィードバックが無い点。です。
持ち込みのメリットがSNS投稿ではほとんどありません。もちろん見てくれた人の意見はあるかもしれませんが、それはあくまで「読者目線」で「編集目線」ではありません。※勿論読者目線の意見はめちゃくちゃ大事です。
このことにより、漫画スキルの伸びが遅くなる場合があります。
フィードバックというのは成長促進剤の様な効果があるので、すごいスピードで漫画がブラッシュアップされていきます。
SNSではそのフィードバックがないので、漫画家としての成長が止まりやすいのがデメリットの一つです。
しかしSNS投稿から編集の方が付き、フィードバックを貰える。という可能性もあります。
自分がどの様に進んでいくか。漫画家としてどういった在り方で居たいか。ここを考えて、漫画家としてどう行動してくか決めていくと今後の展開が決まっていくと思います。
まとめ
今回は漫画の描き方について書かせて頂きました。
漫画を描くのは様々なステップがあり、難しいと感じる方は多いと思います。
しかし流れをキチンと把握し、それを自分流に解釈することで、漫画を描くことに慣れて行きます。
慣れて行ったときにさらに自分流のアレンジを付け加えることも可能になります。
だからこそ漫画は描ききる事が重要です。
そこから改善が始まり、アレンジが始まるからです。
なので漫画を描ききる。これを一番の目標にして漫画を描いて下さい。
応援しております。